どうもanjinです!
今日は人事分野の社内研修を取り上げます。社内研修と一言でいっても、対面式、web方式等、色々とあります。
どのような研修をすることが最も効果があるかは、その会社における人材育成の目的によって異なります。
この記事では、研修の目的や類型な基礎的に部分を解説していきます。
【社内研修の目的】
社内研修とは、『一定の期間内で社員に仕事で必要なスキルや知識・能力を社員に身に付けてもらうために実施するもの』です。
社員が業界や職種に特化した知識やスキルを習得することで社員自身が成長し、仕事や業務での成果につなげることができます。
また、社内研修を実施することで組織に必要な人材を計画的に育成することできれば、企業の成長につなげることができます。
【社内教育と社内研修の違い】
「社内教育」「社内研修」の言葉は、同じ表現として使われることが多いですが、そもそも「教育」と「研修」の違いは何でしょうか。 「教育」とは、人が内面に持っている素質や能力を引き出し、その人が理想とする姿になるために、計画的に教え育てることを指します。その一方で、「研修」とは、一定の期間内で、ある特定の職務に必要な知識や能力を伸ばすことを目的とし、学習することを指します。
「教育」とは、長期的な視点から「その人のもつ能力を伸ばす」ことです。「研修」とは、短期的に「特定の知識やスキルを高める」ために行われるものです。
【社内研修の形態と効果】
社内研修にはさまざまな形態があります。主な形態の特徴とその効果についてまとめてみました。研修内容にフィットした形態を取り入れることが研修成果を上げるポイントになります。
講義型
講師が壇上に立ち、社員が座って聞いていく、学校の講義のような形態です。もっとも馴染みのあるスタイルなので、抵抗なく進められるのがメリットです。
ただ、参加者が受け身や消極的になりやすいため、学習効果が低い傾向にあるようです。概要の説明などにとどめ、参加型の内容と組み合わせて実施されることをおすすめします。
グループワーク型
グループワーク型の研修は、社員研修の中でも人気のある形態のひとつです。数名のグループでゲームや課題に取り組むことで参加者同士の連帯感を創出します。このため、チームワーク力の強化としても有効です。
積極的に自らの思考を使い、活発に意見を交わす場面が増えるので、知識やスキルの吸収が実感しやすくなります。自主性や自律性を養う上でも有効なスタイルといえます。楽しかった、面白かった、盛り上がったという感想は、グループワーク型の研修でよく聞かれるようです。
ロールプレイング型
ロールプレイング型の研修は、実務上で予測されるシーンを疑似体験するものです。座学で聞く説明とは異なり、実際にやってみながら習得する研修となります。その時の感情やイメージを想起させるため、実際の業務への反映度が高くなるようです。
できるだけ多くのシーンを題材に取り入れることで、社員にとっての「想定内」を増やすことができます。欠かせないポイントや注意事項をしっかり盛り込むことで、ミスや間違った対応を防ぐリスク管理にもなるでしょう。
合宿型
数日から1週間程度の合宿で研修を行なう企業も増えています。他の社員たちと寝食をともにすることになるため、連帯感も築きやすくなるでしょう。
研修の間、企業のことや仕事のことを集中して学べるため、理解や吸収が早いのも特徴です。この形態は、新入社員の充実感やその後の業務に向けた自信にもつながるようです。グループワークと同じく、人気の研修形態となっています。
【社内研修の種類】
社内研修の種類は、「分け方」によって多岐に渡ります。ここでは、「階層別」「業務別」「スキル別」「その他」に分けて解説します。
階層別社内研修
階層別社内研修とは、一般社員、管理職、経営者などの「社内の階層」ごとに分けて行う研修のことです。研修によって、階層ごとの業務に対する認識・方向性を整えたり、一斉にスキルアップしたりすることができます。
階層別社内研修の一例が「新入社員研修」です。新入社員研修とは、新卒や中途採用で「新しく入ってきた人材」に対して行われる研修のことであり、自社社員としての意識を明確に持ってもらうと同時に、社員としてのスキルを揃える目的で実施されます。
社内研修にあまり力を入れていない企業でも「新入社員研修」はしっかり実施しているところが多く、会社にとって重要な役割を担っているといえるでしょう。
業務別社内研修
業務別社内研修とは、開発担当者向け、現場作業者向けなどの「業務内容」別で実施する社員研修のことです。同じ業務を担当している社員に、スキルの共通化を図ったり、情報を共有させたりするのに適しています。
業務別社内研修の実例として「営業担当者向け研修」を取り上げてみましょう。営業用スキルアップや、営業活動をするにあたっての情報、会社としての方向性を共有する目的で実施されています。
なかでも、セールストークをはじめ、コミュニケーション、リスクマネジメントなどに特化した研修など、会社の売り上げに直結する「営業スキルの底上げ」に力を入れている会社は少なくありません。
スキル別社内研修
スキル別社内研修とは、その名の通り「スキル」ごとに行う社内研修のことです。例えば、知的財産権研修、交渉力研修など、必要に応じて部署の垣根を超えて実施している会社もあります。
スキル別社内研修の実例として「ITスキル研修」について見てみましょう。ITスキル研修では、会社ごとに実施される内容は幅広いものの、「プログラミング」や「WEBサイト構築」などの実技的なスキル研修がイメージしやすいでしょう。
インターネットでの企業情報や商品情報の事前調査が通常のこととなった現代では、IT関連のスキル研修は需要のある研修のひとつとなっています。
その他の社内研修
グルーバル研修、リベラルアーツ研修など、上記の分類には属さない種類の研修もあります。
例えば、グローバル研修ならば企業のグローバル化意識を進め、海外で活動できる社員を増やすといった目的があります。企業の方針や目的に応じて、こうした少し毛色の違う研修が実施されています。
【社内研修のメリット/デメリット】
社内研修を実施するメリット/デメリットは、次の通りです。
メリット |
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デメリット |
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社内研修は、実施する側(企業や人事部)/受講者側(社員)双方にとって大きなメリットがあります。
社内研修を実施する側は、社員に多くの学習機会を提供することで、企業のビジョンに沿った行動を取り、利益を生むことができる社員を育成することができます。
受講者側は、学習によってパフォーマンスが向上すればビジネスパーソンとしての知見や社会人としての評価も向上し、報酬が上がることも期待できるでしょう。
ITエンジニアなど一部の職種では、社員研修の充実度が社員の成長実感や働く満足度を大きく左右することもあります。
一方で、社内研修で得た知識やスキルは、実際に企業の業績や仕事のパフォーマンス向上に寄与しなければ意味がありません。悪い社内研修とは、デメリットを上回るだけのプラスの効果をもたらすことができない研修ということになります。
そうならないためにも、社内研修の内容や社員の育成計画の設計は重要です。
【まとめ】
今回は、社内研修の目的と種類について基礎的な部分を見てきました。次回は社内研修を構築するための具体的な流れを説明したいと思います。
【参考書籍】
中小企業のための社内研修の効果的な進め方 (DOBOOKS)
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