【会計】ビジネスにおける引当金

どうもanjinです!

今日は会計テーマにおける引当金について書いていきたいと思います。

【引当金とは】

引当金とは、簡単に言うと『将来の支払いに備えて今のうちから計上しておくお金』のことです。会計的視点で考えると、引当金は、企業会計において将来発生する特定の費用や損失に備えるために、あらかじめ当期の費用として繰り入れて準備しておく見積もり金額になります。

【引当金計上の目的】

引当金を計上する目的は、適正な期間損益計算を行うためになります。今年度の企業活動の結果として生じるコストは、あくまで『今年分のコスト』と考えられるからです。会計的に考えると、将来の特定の支出や損失について、その支出や損失が顕在化したときに計上するのではなく、その原因が既に発生しているのであれば、原因の発生時に費用として計上する方が、会社の業績を判断する上で役に立つだろうという考えに基づきます。

【引当金の4要件】

引当金は、以下の4つの要件を満たしたときに貸借対照表の負債の部に計上されます。同時に損益計算書には費用または損失が計上されます。

  • 将来の特定の費用又は損失であること
  • その発生が当期以前の事象に起因していること
  • 発生の可能性が高いこと
  • 金額を合理的に見積もることができること

将来、費用または損失が発生する可能性が高く、その原因が当期以前の事象と深く関係しており、その金額を合理的に見積もれるのであれば、引当金を設定する必要があります。

【引当金の種類】

引当金の種類は下記色々あります。

・製品保証引当金

販売した製品に欠陥があった場合に一定条件のもとに無償修理などの約定に基づいて保証することがあります。この場合、当期に販売した製品のうち、次期以降に保証しなければならない価額を見積もって費用計上し、製品保証引当金を設定します。

・賞与引当金

賞与引当金は、従業員に支給する賞与をあらかじめ見積もり計上した際に設定される引当金です。

・工事補償引当金

工事補償引当金は製品保証引当金と同様の趣旨で、建設業者が販売した建築物について一定の条件のもとに無償修理などの約束をしている場合に設定されます。

・退職給付引当金

退職給付引当金は、企業が労働協約や就業規則などに基づいて、従業員が退職した際に退職金を支払うことが決められている場合、当期の負担に帰属する部分を費用計上した時に設定される引当金です。

・修繕引当金

企業が使用している固定資産に定期的な修繕が予定されている場合、次期以降の修繕のための費用をあらかじめ見積計上した時に設定されるのが修繕引当金です。固定資産の使用によって将来の修繕が発生するため、当期の使用によって生じる修繕費は当期に帰属させるのが妥当です

・貸倒引当金

貸倒引当金は、債権のうち回収不能と見込まれる金額を当期の損失として計上した際に生じる引当金です。貸倒引当金は、貸借対照表の資産の部に計上される売掛金や貸付金といった金銭債権から控除する形式で表示します。

【まとめ】

引当金とは、企業会計において将来発生する特定の費用や損失に備えるため、あらかじめ当期の費用として繰り入れて準備しておく見積もり金額です。簡単にいうと、『将来の支払いに備えて、今のうちから計上しておくお金』です。引当金の目的とは、適正な期間損益計算を行うためであり、支払い年度のズレを調整する役割を持っています。

以上が今日のテーマになります。ご覧頂き、ありがとうこざいました!

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