どうもanjinです!
今日は労務分野の『自動車保険』を取り上げます。保険シリーズということで、この数回は保険に特化しています。自動車乗られてない方も基礎的な部分を中心に書くので、読んで頂けたら嬉しいです。
【自動車保険とは】
自動車保険とは『自動車に乗っているときに起きた事故や、自動車に乗っていないときでも車体が傷つけられた場合など、自動車に関連する事故に対して備える保険』です。
自働車保険は大きくわけて、法律で加入が義務付けられている「自賠責保険」と契約者が任意で加入する「任意保険(自動車保険)」の2種類に分けることができます。一般的に自動車保険といわれるのは任意保険を指します。
法律によって加入義務のある自賠責保険に加入せずに自動車を運転すると、1年以下の懲役または50万円以下の罰金刑に科され、免許停止処分になります。
しかし、自賠責保険だけでは補償の範囲が狭く、万が一のリスクには備えきれないため、車を運転する人であれば、加入義務はないものの任意保険は加入しておいた方が無難です。
【自動車保険の種類】
自賠責保険~強制保険~
自賠責保険は、すべての自動車および原動機付自動者を運転する方が法的に加入を義務付けられている保険です。
しかしながら、自賠責保険は自動車事故で起こり得るリスク全般をカバーしているわけではありません。補償の対象となる範囲も、支払われる補償金額も限定されており、「自賠責保険に入ってさえいれば安心」ということは決してないのです。
では、具体的に自賠責保険では、何が補償の対象になり、何が補償の対象にならないのでしょうか。 主に自賠責保険は、車の運行中に発生した対人賠償事故のみを補償の対象としています。
例えば、アナタが車を運転中に、事故を起こしてしまったときのことを考えてみてください。 想定できるリスクは、下記の4つです。
- 相手にケガを負わせてしまったり、死にいたらしめてしまうリスク
- 相手の物を壊してしまうリスク
- 自分がケガを負ったり、死にいたるリスク
- 自分の物を壊してしまうリスク
このように自動車事故のリスクは、自分と相手のどちらが被害を受けるリスクなのか、身体と物のどちらが被害を受けるリスクなのかに応じて、大きく4つに分類することが可能です。
先程、自賠責保険は対人賠償のみを補償の対象としていると述べました。これは自動車事故の代表的な4つのリスクを踏まえて言いかえると、「自賠責保険では相手にケガを負わせてしまったり、死にいたらしめたりしてしまうリスクしかカバーできない」ことを意味しています。逆にいえば、自動車事故で自分のケガの治療費や車の修理代が発生しても、そうした費用を自賠責保険でまかなうことはできません。
また、自賠責保険にはリスクの範囲だけでなく、補償金額にも限界があります。
自賠責保険で支払われる補償金額の限度は、1事故1名につき死亡3,000万円、傷害120万円、後遺障害が残ったときには程度に応じて75万円~4,000万円に定められています。
場合によっては、自動車の運行中に相手にケガをさせたり、死にいたらしめたりしたら、その賠償金は数億円に達してしまうケースもあり得ます。
果たしてそのような現状があるなかで、自動車事故の備えとして自賠責保険のみで十分だと言いきれるでしょうか。
今までお伝えしてきた自賠責保険を理解するためのポイントは、次の4点に集約されます。
- すべての自動車もしくは原動機付自転車を運転する方は、必ず自賠責保険へ加入しなければならない
- 補償の対象となるのは『相手にケガを負わせたり、死にいたらしめたりしたとき』(対人賠償責任)のみ
- 補償金額の限度は、1事故1名につき死亡3,000万、傷害(ケガ)120万円、後遺障害75万~4,000万円
- 自賠責保険では相手の自動車や自分のケガは補償の対象にはならない。
自動車保険~任意保険~
自賠責保険は補償の範囲と金額が決められており、それだけでは自動車事故をめぐるリスク全般をカバーすることが難しい点はご理解頂けたかと思います。
では、自賠責保険で補いきれない自動車事故のリスクに対してはどのように備えれば良いのでしょうか。
ケースによっては、数億円にもなる懸念があるリスクなので、なかなか一般の方が貯蓄などでまかなうことは厳しいのが現状です。
そこで重要な役割を担っているのが、加入する/加入しないが個人の意思に委ねられている任意保険(自動車保険)です。
シンプルにいえば、自動車保険は自賠責保険ではカバーしきれない自動車事故のリスクに備えるための保険だと言えます。
それゆえに自動車保険の補償内容のバリエーションは多く存在しますが、大きく分けると「賠償責任保険」「傷害保険」「車両保険」の三種類に分けることができます。それぞれ具体的に見ていきましょう。
『賠償責任保険』
対人賠償保険
自動車事故で他人を死傷させた時に補償してくれるのが、対人賠償保険です。
車同士の事故の場合は運転者に限らず、同乗者への補償も対人賠償保険でカバーできます。
対人賠償保険では、通常保険金額の上限を無制限に設定します。
対物賠償保険
自動車事故で他人の財物を破損・損壊させた時に補償してくれるのが対物賠償保険です。
対物賠償保険の「他人の財物」とは事故の相手方の車や物だけではなく、事故の巻き込みで損壊した信号機やガードレールなどの賠償責任を負うものにも適用可能です。
例えば、コンビニに車が突っ込んだらお店の修理費用、修理中の休業補償や商品補償などが必要になり、非常に高額な賠償を求められます。
このような場合も想定し、対物賠償保険も保険金額を無制限に設定するのが一般的です。
『傷害保険』
傷害保険は補償の対象別に4つの保険に分かれます。
補償の対象保険
- 人身傷害補償保険
- 搭乗者傷害保険
- 自損事故保険
- 無保険者傷害保険
「人身傷害補償保険」と「搭乗者傷害保険」はどちらも自動車事故でケガや死亡した際に保険金をもらえる保険です。
「人身傷害補償保険」は自分と家族を対象としており、「搭乗者傷害保険」は家族以外の同乗者を対象としているという違いがあります。
人身傷害保険は自動車搭乗中のみならず、歩行中や自転車走行中の事故にも備えられるようにも設定できます。
「自損事故保険」は単独事故で自分や同乗者がケガをした際に給付金がもらえる保険で、「無保険者傷害保険」は事故の相手が保険に加入しておらず十分な補償を受けられない時のための保険です。
それぞれ、必要に応じ加入を検討しましょう。
『車両保険』
車両保険とは、『自動車事故で自分の車両が破損した時に車両修理代の給付を受けられる保険』です。
自分の車の種類や年式によって保険金額や保険料が変わり、車両保険をつけるかどうかで月々の保険料がかなり変わるので、古い車の場合は車両保険を付けないというのも一つの考え方です。
しかし、車両保険は自動車に乗車していると起こり得る身近なトラブルに保険適応がきく保険となるので、可能な限り加入することをおすすめします。
車両保険には、「一般型」と「エコノミー型(限定型)」の2種類があり補償範囲が異なります。
【まとめ】
自動車保険は事故が起きた際に相手への賠償を行う上では非常に役立ちます。特に自賠責保険ではカバーされない金額や物に対する賠償をしっかりと行うためには非常に重要です。
また、事故の際に自分自身のケガの補償や同乗者の方に対しての補償もあります。
自動車保険はこういった車を運転する上での重要な補償を提供していますので、必要に応じて検討することが大切です。
【参考書籍】
以上が本日のテーマになります。ご覧頂き、ありがとうございました!
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