【会計】ビジネス教育における《ROE》

どうもanjinです!

今日は会計分野の管理会計おけるROEをとりあげます。ビジネスパーソンならROEという言葉は聞いたことあるかもしれませんが、経営指標としては非常に重要なので、基本的な部分中心に書いていきます。

【ROEとは】

『ROE』とは、「Return On Equity」の略称で、日本語に訳すと「自己資本利益率」のことを指しています。「株主からの出資金に対する、企業の1年間の利益の割合」を表します。つまり、企業の自己資本(Equity)に対して、どれたけ利益(Return)を得ることができたかを表す当期純利益の割合を示す指標です。自己資本には、企業の資産の中でも返済義務のないお金のことで、それには株主から集めた資金や今までの利益など該当します。

【ROEの計算方法】

ROE(自己資本利益率)の計算はとてもシンプルで、損益計算書(P/L)と貸借対照表(B/S)さえあれば簡単に計算できます。ROE(自己資本利益率)の計算式は、以下になります。

ROE=当期純利益÷自己資本(期中平均)×100

ROEを算定するためには、「当期純利益」と「自己資本」を確認する必要があります。まず当期純利益とは、企業の最終利益とも呼ばれるもので、「会社がどれだけ稼いだのか」の最終的な数値を示したものです。損益計算書(P/L)に、当期純利益の数字が算定されています。

自己資本は、貸借対照表で確認します。貸借対照表に自己資本という欄はありませんが、純資産の部の項目の「株主資本」と「その他の包括利益累計額」を合計したものが自己資本になります。

【ROEの目安について】

ROEの数値は%で表示され、一般的に、ROEの良し悪しを判断する目安は10%と言われています。10%を上回った企業が優良だといわれており、投資価値のある会社だと判断されます。しかし、日本企業のROEの平均値は5%程度になり、10%を下回っているからといって、一概に投資価値のない会社だとも言えません。

また、業種や環境によってもROEの目安は大きく異なります。たとえば、製造業では、工場などの大規模な設備投資が必要です。そのため、必然的に多額の資本がかかってしまい、資本の大きさと比べると利益が小さく見えることがあります。このような業種ではROEはどうしても低くなるため、目安の値より多少低くてもさほど気にする必要はないです。ROEを比較する場合は、他業種の企業ではなく、同業他社の数値を参考にすることも大切になります。

【ROAとの比較】

ROEとよく混同されがちなものに、「ROA」がある。ROAとは、総資産に対してどれだけの利益が生み出されたのかを示す財務指標です。「Return on Assets」の略で、日本語では「総資産利益率」を意味します。ROAの数値が高ければ高いほど、総資産に対して効率よく利益を出しているということになります。

ROAとROEの大きな違いは、負債を含めているか否かという点です。ROEは返済の必要のない自己資本のみで純利益を比べるのに対して、ROAは負債も含めて計算します。そのためROAが高いからといって、必ずしも経営が安定しているとは言えません。大きな利益を出していても、自己資産がほとんどなく、多額の負債を抱えている可能性もあります。資金繰りが悪化して目の前の支払いができなくなれば、どれだけ利益を出していても会社経営は上手くいきません。



【ROEを改善するには】

ROEを改善するためには、分子である当期純利益を増やすか、分母である自己資本を減らすことが必要です。たとえば、余剰資金がたくさん残っているとすれば、減資や自社株買いにより自己資本を減らすことができます。また、無借金経営をしているのであれば、運転借入をすることで、必要のない資金は同じように減資や自社株買いをして自己資本を減らすとよいでしょう。借入金をすることには抵抗があるかもしれませんが、株主のお金を有効に活用するという観点から、借入をすることも一つの方法です。

 

以上が今日のテーマになります。ご覧頂き、ありがとうごさいました!

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